呆然と玄関を見つめたまま立ち尽くし、残された穂高の肩に、高生の手が添えられた。 その感触に双眸を閉じた穂高だったが、心を落ち着かせるようにゆっくりと深呼吸をして再び開く。 「おじさん、最後に俺と一緒に風呂でも入る?」 思いも寄らない穂高の突然すぎる言葉に、高生は「え?」と目を丸くした。 「だって、ずっと昔から、一緒に入りたがってたじゃん」