先生は座らずに、食器棚からティーカップを取り出していた。 「紅茶とコーヒー、どちらがいい?」 「お構い無く」 「長話になる、どちらがいい?」 「コーヒーで」 案外、強引な人だ。 夏場にホットを入れるあたり天然なのか。まあ確かに、クーラーは省エネ無視して効いているから、ホットがちょうどいいくらいか。もしかしたら、こんなとこにいたから、夏場というのを忘れているのかもしれない。 コーヒーだけでなく、クッキーまで用意した先生は僕の前に座った。