「すまないが二階のカウンセリングルームで話していいか。ここでは来客が来たときに鉢合わせるだろうからな」 「自宅にカウンセリングルームがあるなんて凄いですね」 「自宅?――ああ、誤解だ。ここは私の職場だよ。何人かのカウンセラーがいてな、その内の一人が家を貸し出しているんだ」 「また風変わりな人もいるものですねぇ」 「最近は、病院という施設そのもの自体を毛嫌いしている患者が多くてな。こういう形ならば、落ち着いて話せるだろうと貸し出した次第さ」