玄関は客を招くには相応しいテイストだった。靴箱だけでなく、小物にも気を使っているのか、兎の置き物やら、変わった形の傘立てがある。
緑茶色のスリッパを出されたために土足から掃き直して、先生の後についていく。
短い廊下の先はリビングだ。僕の部屋以上に広い、フローリングのリビング。
「悪いが少し待っててくれないか。患者が来ているのでな」
ソファーに座れと待つを強要された。
僕に拒否の権利はないので頷くしかない。
頷きを視認した先生はリビングから出ていく。取り残された僕はソファーに座り、ちょこんとしていた。決して、人の膝上で寝転ぶ猫のようなデカイ態度は取らない。


