投げやりにして、目を瞑った。
呼吸を細胞単位で感じて、イメージの中の僕の胃をくりぬいた。
出てきた胃は標本のごとく綺麗な形だが黒い。腹黒いと自覚しているからか。
更にそれを細切れにし、まだ残っている内容物をスプーンでかきだした。
綺麗に水洗いをして、腹に戻す。
イメージの中だけど、なんだかスッキリした。第一、別の思考に目を傾けなくてもいい――って、やばいやばい、思考がそっちに、ああ、だからいくなって、ほら、こっちのみぃつは甘いよぉ、じゃなくて、まじでそっちは、ああ、だからそっちを考えてはいけない、考えてはいけないと思うから、つまりはソレを考えてしまっているわけで。


