今日も今日とて僕は僕をコロシます



聞かれても口は閉じるが、調べられて先生に辿り着かれるのは嫌だし、嘘をつかない先生のことだから聞かれれば『私が渡した』なんて、殺人犯に武器提供したことを簡単に言ってしまう。


殺したのは僕だ。
いくら法では罪と言われようとも、先生は僕にただ“教える”ために小狐丸を渡したのだから。


もう僕は――小狐丸を抜けなくなっていた。


最後の殺人は車で拉致られた時に、豚の時はあれば抜けると思ったがなくなった今では確かめられないし、小狐丸に“見限られた僕”はこの先、あれを抜くことなんてない。


先生が帰ってきたと言ったのはそのことなんだろう。


もう僕は、誰かに殺意を持たなくなった。だから次の担い手を探すために、無機質な意思を持つ短刀は僕を捨てたんだ。


部屋で見つからなかったのは、まさかとは思っていたけど餌をあげなきゃ逃げるわな。