「先生に連れてきてほしいと頼まれましてね――と」
シートベルトを外しながら、重そうに腰をあげて車外へ。
僕と同じく、あの魔法使いを先生と呼ぶ刑事さんだけど――なんで先生が僕を?というか、知り合いだったのか。
色々と疑問を抱えて解決がために、行動を放棄していたけど、刑事さんが助手席のドアを開けてくれたので降りることになった。
執事って柄じゃないのに、やることは紳士なんだな。
先生の家に来たことはあるのか、何の遠慮もせずに刑事さんが家の敷地に入っていった。
僕はその後に。どうでもいいかもしれないけど、刑事さんの後ろ姿貫禄ありすぎだ。背中で語れるぞ、これ。
「おお、クニモト。すまないな」
簡素な庭に入るなり、フランクな挨拶。軒先に腰かけていた先生が刑事さんを見るなり、こちらに近寄ってきた。


