「なんですか、それ」
透明ビニールに入った黒い何か。見た目からして、通販で買った服を梱包しているような感じだが。
「あなたに見てもらいたいものですよ」
手渡された。
四角に折り畳まれた黒い服に違いなく、ビニールのかしゃり感を味わい。
「――」
血の気が引いた感を覚えた。
黒い服。
ああ、だが問題は“模様”だ。
前面にプリントされたらしい、でかでかとした“白い羽”。
だが、片羽が赤くなっていた。まるで“片羽を折ったかのようなデザイン”に。
「見覚え、ありますか」
「――、いえ」
平静を保ちつつ、梱包されたそれを机に置いた。
見目は普通だが、心臓の音がそちらまで聞こえていないか不安だった。


