刑事さんの組まれた指の中――人差し指が己が甲を叩いた。
考えるように、僕を見据えて。
「――、そうですね。確かにあなたの考えは、被害者としては妥当な心理だ」
真面目な顔をして、答えてみせた。
「それは私――いや、警察として謝罪しますよ。ただ、警察とて努力していることを忘れないでいただきたい。
メディアはあたかも私たちを無能呼ばわりしますが、やることはやっているのですよ。
逮捕に行けずとも、被害者の身辺パトロールを強化したり等の『法で許される範疇』のことはしています」
「まるで、被害者が襲われるまで見過ごすのは、法のせいだと言っているみたいですね」
「法をないがしろにするわけではありませんよ。確かに不服はあるが、感謝はしている。あれはよく出来ているルールだ。
人類皆平等を必死で形にしようとしたんでしょうねぇ」


