「それが賢明だ」
刑事さんも分かってくれたらしく、言わずにいてくれた。
ただでさえ、僕の写真を隠し撮りして飾るだけでも気持ち悪いのに、それが僕が知らないとこでいつから始まったかを聞くだなんて吐けるぞ、ここで。
一年前からとか言われたら、失神するに違いない。
「で、ですね。今回、竹山があなたの友人美和雫さんを拉致したのは、嫉妬でありあなたを呼び出すためであるというのは間違いありませんね」
「ええ、そうです」
「こうなる前に、竹山のストーカー行為を警察に相談する気にはなりませんでしたか。下手すれば、あなたとご友人は取り返しのつかないことになったんですよ」
「僕の勘違いということもあります。何せ、今まで実害がなかったので。下手に言えば名誉毀損とか逆に訴えられるのが面倒に思えて。写真やあのぶ――いえ、あいつの住所も今が初耳です。それさえ分かっていれば、警察に相談したんでしょうが」
「そうでしょうか」
まさかの返しに、膝上にある僕の指先が一瞬ひくついた。


