「……、あれ?」
そこで小狐丸がないことに気がついた。
枕元に置いといたそれ。布団被ったり、寝返りしたりとしたからベッド下にでも落ちたのかと見たがなかった。
外に落としたということは絶対にない。必ずこの部屋のどこかにあるはずだが。
「しばらく使ってなかったからな……」
あると思っていた場所にない。
テレビのリモコン、車の鍵。無くしたら困ると分かりつつ、うっかり消えている感じに近い。
探そうと思ったが、インターホン。布団をひっくり返そうとした手を引っ込め出れば、まさかの警察。
早すぎだろ……。どんだけ近くにいたんだ。まるで最初から僕の住むアパート近くで待機していたような。
「……」
一抹の不安。
冗談混じりのことだが、妙に当たりのような理屈並べ。
だが、確証がなく。そうなる経緯もないために、僕は流れに身を任せるしかなかった。


