『よろしいでしょうか』
「あ、ええ、分かりました」
色々と考えたが、事務的口調にノーと言えない日本人典型のために、つい了承してしまった。
お姉さんは、ではよろしくお願いしますと電話を切った。
「……」
んん、と未だに引っかかりを感じるが、あくまでも今回はあの豚に関してのことだ。
僕の殺人は関わっていない。もし、僕が犯人だと分かるなら、手錠かけに有無を言わさず警察が来るだろうし。
まあ、現実とドラマは違うかと、テレビジョンに踊らされるのは赤っ恥だと思い、そういうものなんだとまとめた。
すぐに来るとなれば準備だ。
ケータイと財布だけを持つ。さすがに小狐丸を警察の拠点まで持って行く気にはならなかった。いくら普通じゃ抜けないとは言え、形は短刀入りの筒。色々と聞かれてボロが出たら嫌だ。


