「な、なら、愛しているって証明しろっ」
「愛しているから……」
豚がにやつく。
鳥肌が立つほど、ぐちゃりと潰した泥人形みたいな汚い笑顔。
「もっと言え」
「愛している」
「『あなたしかいません。あなたしか愛せません』って言いたいだろぉ、草」
「……、あなたしかいません。あなたしか愛せません」
「ぶふっ、そうだよ、最初からそうしょーじきに言えばいいんだよ」
完璧にあちらに主導権が回ったことに豚は気を良くしていた。雫の首にある手は力は込めてないらしい。
悪行代官みたく、おおっぴろく腹を出して座り、僕を舐め回すように見る。
「なら、草がだーい好きな俺に奉仕したいよな」
「……」
「したいよなぁ!」
頷いた。
そーかそーかと豚は言う。


