「なにもしてない。俺は、草一筋だから」
甘い声を使っているつもりが脂肪で狭まった声帯じゃダミ声でしかない。
奴が草と僕の名前を呼ぶ度に、なんか一画一画泥沼になげられているような。今ので二回目だから『ソ』の字は完全に汚れている。
「一筋の奴が、なんで別の女を拉致るんだ」
「だって、この女が君をそそのかしたから、ぐちゃぐちゃに」
「ぐちゃぐちゃってなに?もしも僕が来なかったら、僕をおかずにして絞り出したやつを彼女にぶっこむ気でもいたんだろ、クソ豚が。
そんなにやりたきゃ、春を売る店でやってこいよ」
「口が悪いよ、草はもっと可愛くいなきゃ」
「お前の妄想を僕に押しつけるな、ドーテーが。誰かと付き合ったことないんじゃないの、お前。他人が自分の思い通りになるなんて思うな。
エロゲー世界のことを現実に持ってくるなよ」


