下手なお化け屋敷よりもゾッとできる演出だ。
「……、はっ」
お前かよ、と鼻で自虐と自嘲を吐き出した。
脂肪の塊。外側はほぼラードしかないような無駄なぜい肉は緑色のTシャツとゴムのズボンで隠されているが、出っ張った腹がボンレスハムみたいだった。
二度も見たくない、だが二度も見てしまった僕につきまとう変質者。
その姿に自嘲し、早く始末しとけば良かったと自虐した。
「雫に何もしていないだろうな」
そいつの足元にはケータイに添付されたままの雫がいた。
後ろ手に縛られ、口にはタオルを巻かれている。タオルは清潔だろうな、もしもあいつが使ったタオルを噛ませているなら、あいつの靴下をあいつ自身の口につっこんでやりたい。


