もともと、この僕の“夜の習慣”は、見つかったらそこでおしまいと決めていた。 もっとも逃げきれるのならば話は別だが、この女性相手には無理そうだ。 「今まで何人殺した?」 「二人とプラスアルファです。初めて犯した殺人と忘れられない殺人はともかく、後はいちいち覚えていませんよ」 「殺人鬼か」 「鬼ではありませんよ。アルファたちは皆、自業自得がつく奴ばかりですからね」