仕方がないと立ち上がった。
ジャージに着替えて、手グシもそこそこに財布とケータイだけ持つ。
小狐丸が目に入ったが、コンビニ行ってすぐ帰るだけなので必要ないと思い、視界の外に置いた。
「とけるー」
夏の太陽は容赦ない。
擬人化したら鬼畜属性だろうと思うほどに僕の体を照らした。
引きこもりが外出かい、へっ、生意気な。紫外線あててやらあ。などと太陽が僕の方にだけ目を向けているような。まいった。
UV光線に屈せず、部屋に鍵をかけてコンビニに向かう。
歩いて十分程度のとこにあるコンビニだ。
からあげ弁当にしたい、ついで買いだめでカップ麺もと思いながら、財布の残金を確認する。


