懸念していた、なんちゃって介抱するゾ雫さんに関しては、最初の内は僕の部屋にまで押し掛けてきたが、最近忙しいのか見ていない。


因みに、雫が来たときは吐き気がと数回トイレに行ったというカモフラージュで事なきを得た。


「そろそろ……」


潮時かなぁ、と潜っていた布団から顔を出す。


いい加減、単位の心配が出てきた。


大学に通っている以上、卒業はしたい。けちんぼ精神の僕に至ってはスムーズストレート卒業希望で、ただの堕落ごときで無駄な出費はしたくないのだ。


「……」


堕落――といえば良いのか否か。


ずっと部屋にいたために、まるっきり外とは無縁になった。


夜だって外出をせずに、日課だった殺人もしていない。