「た、たす……」
「助けます」
「え……」
自分で助けてと言いながら、助けてもらえるとは思ってなかったのか、Bは腑抜けた声を漏らす。
「そこにいるあなたのお友達はもうダメです。諦めてください。さて、そこで互いに問題があります」
男の首筋には汗が出ていた。切っ先からぷっくりと出た血と混じりあう。
「あなた方は僕を拉致しようとしました。お友達を殺されたからと警察に行くのは勝手ですが、僕も拉致の事実を話し、正当防衛を主張します。
見れば、薬もやっているみたいだし。あなたが警察に行っても、デメリットしかないでしょう」
「ひっ……」


