「もし倒れても、ウチが泊まり掛けで看病してあげるねー」
「倒れられないな、それは。部屋が半壊する」
「えー、なんで」
「天然ドジッ子な雫はきっと、期待通りに、お粥作るつもりが鍋を爆発させるだろう」
「そんなことないよ。今はレンジでチンのお粥だってあるんだよ!」
「そりゃあ正に、雫のために開発されたものだね」
指摘するとこを間違っている感があるが、言わないでおく。そちらの方が楽しいから。
「あ、あの、柳葉さん」
「今の時代は凄いよなぁ。レンジで何でもできるんだから」
「やな、柳葉さんっ」
「そーちゃん……なんか呼ばれて」
「コンビニのおにぎりは、どうして自家製より美味しいんだろうね。僕的にはノリに秘密があるのかと――」