聞いているわりには確定事項らしく、おっさんの手が僕の肩を掴み、衣服を脱がそうとした。
息が荒くなるさまは、いつぞやの暴漢と同じだ。
死ぬとか言うわりにはハッスルしすぎじゃねえか。
懐中電灯が地面に落ちる。
何が何でも、僕を襲いたいらしいおっさん。
「だから、イヤですったら」
――お前は、僕にとっての獲物でしかないのに。
おっさんの手を振り払い、小狐丸を取り出した。
鞘は滑るように抜けて、剥き出しになった刃をおっさんの額に突き刺した。
「………………、へ?」
これは僕の声。
おっさんは悲鳴もなく倒れたのだから、声をあげれない。
いつも通りに刺した。筋トレなんかしてないから、力だって変わってないのに。


