――僕は地底から人間を見ているというのに。 人外たる僕と先生の差だ。立ち位置がまず違う。次に見ているもの。 先生はあくまでも人間らしさがある人外だから一歩外に。僕は人間らしさが抜けた人間だから地に落ちた。 地底にいる僕は手を伸ばし、いつでも他人を落とさせる。 先生は自分の視界に入る奴が危なくなれば、外から手を出し、安全な場所に避難させるのだろう。 目の前で僕が誰かを殺そうとし、そいつが救いを求めるならば手を出す。だが、見ていないならば構わないと僕に凶器を預けるこの矛盾。