「昨日の段階から、僕に小狐丸を渡すことを考えていたんですね」 「ああ。最終判断は先ほど決めた。お前ならば、使い道を間違わないだろうと」 「なにも先生が殺意を喰わせればいいのに。昨日みたいな化け物に襲われたら、なるんじゃないんですか」 「いや――」 先生が窓の外を見つめて、僕の小狐丸を見返した。 「私は今まで、何かに殺意を持ったことは一度もない。皆が皆、私よりも“劣る”のだから」