「なあ、杏。オレがいるんだから、そんな顔するなよ」 「シュウちゃん…?」 何がなんだか分からずに、軽くパニック。 「“寂しい”って顔してた」 「あっ…」 気付いてたんだ。 「オレがいても、寂しい?」 ギュッと、私を抱きしめる腕に、力が入る。 「ううん。シュウちゃんが一緒なら、寂しくなんかない」