すると、大輔くんがためらいがちに聞いてきた。 「あのさ、受験、どうするつもり?」 「あ……」 高部先生の言うとおりなら、もう受験勉強しなくてもいいんだよね。 だったら……。 「明日さっそく先生に相談してみるよ。 それで、北山学園大の文学部でも司書の資格が取れるなら、内部推薦してもらえないか頼んでみる」 「そっか」 そう言ってうなずいた大輔くんは、おだやかに微笑んでいて。 ちょっと、うれしそう?