「私ね―――――――」

“強がってるだけで、まだ琴理を信じてる自分がいるの”

“まだ、友達だと思ってる自分がいるの”

“琴理の優しさを忘れてない自分がいるの”

“まだ、大好きなんだ、琴理のこと”


あんなにも
酷いことされたのに
私、
どうしてだろうね―――

まだこんなにも
琴理を思っている、
自分がいる

「辛かったな」
優真はそう言った

「うん…。琴理も辛いかなぁ」

「…おう。話してくれてありがとなぁ」

「…こちらこそ、聞いてくれてありがと。」


「―よし!琴理ん家行くか!」

「…え?!」

「だぁかぁらぁ!琴理と仲直りしようや!」

「…無理でしょ。第一、琴理の気持ちなんて知らないし…」

「は?!俺な、昨日、琴理に会いに行ってん」

「本当…?」

「おう。」

「そしたらなんて…?」

「泣きそうな顔しとった。…泣きそうな顔して、“やりすぎた”って言っとった」

「…っ」

私は
泣いてしまった

琴理…
反省してくれてるの…?




「私、琴理に会いたい。」

「うん、行こう。俺もついてったる♪」


―――――――
ピンポーン

ガチャっ『はい、如月です』
出たのは、琴理のお母さん

「あ、松村奈々緒です。琴理いますか?」

『あら、奈々緒ちゃん?琴理、今居らなくて…。もうすぐ帰ってくるはずやから、上がってって!』
ガチャリ
「「お邪魔します」」

「あら、優真もいたの?」

「…ええ、まぁ」
「はい、お茶どうぞ。」

「「ありがとうございます!」」
……………

ガチャリ
「ただいま~。…っ!!」

「お帰り、奈々緒ちゃんたち琴理を待っとったんよ。」

「…奈々緒のみ、上来て」
琴理は小さい声で私に言った

優真の方見ると、優真は
「行っておいで!」
って
笑顔で言った

「う、うん」


琴理の後をついていく

琴理の部屋は
2階の一番端にある