逆転リバース



「リンちゃん。4週続けて1位だね」

「はい。みなさんのお陰です」

「結城くんは初めて会うのかな?」

「……はい。初めてです」

「初めまして」


何かを企んだような笑顔に見える。
リンはニヤリと笑うと、目を細めた。


私、穴に隠りたい。引きこもりになりたい。


「この歌は、亡くなった友人に向けての歌なんです」

「……そうなんだ。バラードで良い歌だよ」

「ありがとうございます」


亡くなった友人……。
そういえば、彼女の知り合いで交通事故で亡くなった子がいた。

違うクラスになった時だったから、詳しくは知らないけど……。


「では、リンでfeeling」


セットに立つと、ハープの音色が耳を支配した。

眠くなるような音だったが、スゥと入ってくるリンの歌声。
優しくて温かくて、包まれてるような声。
誰もが共感してしまうくらいの気持ちの良い声。