今夜月の下で【短編】

その日も俺は一人の女をヤリ捨てて部屋に戻った。

車や部屋のキーを放り投げて、ウィスキーに手を伸ばそうとした時、

どこからか風を感じたんだ。

でも俺は知るよしもなかった。

ドアの隙間から、目が一つ覗きこんでいた事を。