あぁ まっくら。 まっくらで、なにもみえない。 「沙羅ちゃんってKYだよね」 「てか、ちょっと美人だからって 調子に乗るなっての!」 「本当にムカつくわよね、あんたさ?」 肩を押されて、少しよろめいた。 3人の女の子に目を付けられて、 ベタなことにも体育館の裏で 絡まれている。 こんなことも、何度目だろう。 最初は「どうして私が…?」と 家でよく泣いたものだけれど、 もう今となっては どうでもよくて。