廊下からテラスに響く。足音に口ケンカ…。






「なぁ!まだ怒ってんのかよ…。機嫌直せって…。」






ふん!とそっぽを向いてむくれる…。またこれが憎めず苦笑する。






ガタガタ!






「あぁー!!ライルだけずっりー!俺も俺も!愛しのエリ~!」






すたすたすた!
完ぺき無視。






「が~ん!」







いじいじとテラスによりかかって指をもてあます。





「止めろサリ!だから気色悪い…。」







「ライルだけ…。また。」





ため息して通り過ぎる。まったくどいつもこいつも…。






エリーは食堂に向かった。あーイラつく!腹がたってしょうがない…。お腹すいた…。






「パン!いる?」






カチャカチャ!厨房からおいしいにおいが…。






席に座ると先にお茶を出してくれた。






「パンて…。なんでもできてすごいね…。」






ゆっくり微笑むパン。
「エリー様何かありましたか?」






「えっ?」






動揺したのがわかりパンは…。






「今料理を…。」






厨房に戻っていく。なんだかんだいって…。優しくしてくれる。






皆優しく笑う。






私は…。時間が有り余る…。この呪われた体に流れている血が…。






私の中に眠る紅い石…。不死の体…。記憶は消される…。また時間が繰り返す。






皆優しく笑う。
私は…。本当に笑えてる?私の存在は偽り…。また繰り返す。






病気もかかるし傷も出来る…。ただ死なない生きた屍…。






偽りの存在…。






繰り返す争いを無くすため石を葬った器。






「皆優しく笑うの…。ただこんな私に…。」