「なぁ~エリーまだ?暇で暇でしょうがないんだけどぉ。俺のエリーどこいった。」






ガタガタ!






「うわ!やめろサリ!じたんだ踏むな気色悪い。」






「気色悪い?やだなライルも同じじゃんか。」






「お前と一緒にすんな!」





「なんかどっかで聞いたセリフ~。いいよ…。弓の手入れするから。」






カタカタカタ…。






サリはむくれていじけた。






「そろそろなんだけど…。確かに遅いな。うるさいのがいなくても俺達だめだな。」






苦笑しながら探すことにした。ガーゴイルは独り言が多い。






ガタガタ!
「わかってるけど俺もうるさいな…。パンのじいさんどこに行った?」






大広間にはいない。キッチン…。客間に…。東の搭…。書庫…。地下室…。






「いないな…。まさか…。」






ライルは書斎に行く。






ガチャ!






「なんだ…。いないか…。」






立ち去ろうとすると白い手が見えた。






「エリー!」






ピタピタと石の手で触るが体温を感じることは不可能だ。






「怒んなよ…。」






倒れている少女にキスをする。






石から生身の体へ変化する。






自由な体へ。息をしていた。体は暖かい。布が落ちている。






「なんだ…。寝てるだけかよ。」






抱えてソファに移そうとするとハイグレ―の光が二つ…。目があった…。





「起きたのか?」






「ライル…。」






「なんだ?」






「何でもない…。」






「お子様はまだ寝てろよ。まだじいさんも来てない。」






「うん。」






いつもより素直だな…。





腹に一発。






「ぐはっ!ちょっお前と…。」






「寝込み普通襲う?!それに私はお子様じゃない!」






どうやら逆鱗に触れたらしい…。






「ごめ…。病気かと思ったんだって!」






腹を抱える。ガーゴイルだったら痛くなかったはずなのに…。