「おやおや魔神が動けないはずだったが…。」





数百という人形。




俊足のガーゴイルは一瞬で数体を倒す。





「おわ!気色悪!」





泥人形はむくりと起き上がる。




「殴ったとこ穴空いてるし!気色悪!…。なんて俺も似たようなもんか。」




きりがない。





「そこで見ていろ…。」





魔族は砂を操り、巨人を形成する。





サリは巻き角を砂時計に投げた。
一直線に泥人形をさけて…。
巨大な砂時計が割れ、エリーが外に出てくる。





「エリー!クソ起きろ!」




泥人形の数が減らない。




巨大な砂は巨人となった。




「さぁ、乙女を捧げ真の姿を示せ。」





エリーを掴んだ巨人は大きな口を開け…。
丸飲みにする。






「エリー!!」






足元が光る。





「今度はなんだよ!」





泥人形に蹴りを入れながら思わず叫んでいる。





黒い羽が見えた。






「泥遊び…。俺も混ぜてくんないかな?」





どさりと一体の泥人形が一刀両断。





「ライル…。」





「待たせたな…。チャラ男!」





「チャラ男言うなー!」




叫びを合図に泥人形を倒していく。





「羽根つき!遅いぞ!」




「うるさい!チャラけてないでなんとかしろ!」




「へいへい!」





光の中から次々ガーゴイルが現れた。
中でも…。なんてデカイガーゴイルが…。





「うわーキルアいかすぅ。」





「棒読みするくらいなら言うな…。」





筋肉質な腕から泥人形が潰されていく。





「こっわー!」




「キルア…。いきますよ。まったく世話のかかる人達ですね。」





石板が光を放つ。
キルアが水の長剣で斬りつける。





「ナイト!エリーが彼奴に喰われた!」






「魔石に魔力を感じます…。」





石板に指を走らせながら、ガーゴイルのブレーンは考える…。





「キルア!俺を彼奴に投げろ!」





キルアは羽根つきガーゴイルを掴み、一直線に巨人に飛んでいく…。