魔力を持ち、土を操る一族あり。
土の兵団はその国を守り、強大な魔力を持ち合わせていた。






ある時、一人の魔力により巨大な土の人形を造り出す。
巨人と言われた伝説の人形。





破壊の人形。
額には魔力の塊の石がはめ込まれ、人形に命が与えられていた。





兵団を率いるその巨人を造りし魔族はおごり高ぶり。
終には国を滅ぼした…。





頭に流れる文章が声のように聞こえた。






「もう勉強はいいよパン!お腹すいて…。それと…。」






あぁ夢であって…。そんなの嫌。






「サリ!」






水牢にいるガーゴイル。





「誰か嘘って言ってよ…。」





私は…。砂時計の中にいる。何なの…。
ここは何処?!またやっぱり私のせいで誰かが傷つく。






砂が落ちる。目の前は真っ暗。
ただあるのは苦しさだけ…。






*******






うーん…。だりぃ。眠い。





「少し寝せてくれよ。眠い。眠い?今まで眠いなんて!朝までフィーバーなこの俺が!」






感覚が戻る。
ガーゴイルは我に変える。





「あ~ぁ…。だりぃ。水の中かよ。我ながらウケるわ。チャラけてる場合じゃないか…。むしろヤバい感じぃ。」






ガーゴイルじゃなきゃ今頃お陀仏。





うっすら見えた。砂に巻き毛。
水の中では動きが鈍る。ちょっと様子を見たいがあれはヤバイな。





巻き角のガーゴイルはゆっくりと角に触る。





「秘密兵器なのになぁー。まったく損したっつーの!俺様のエリーの為なら仕方ないなぁ…。」





ぱきん!





「さてさて…。いっちょ暴れますか。て…。独り言多くね俺!」





水牢の魔法壁に差し込む。
水が反応し次第に水球が小さくなる。
最後は…。
ぱしゃん!と水球が破裂した。





「エリー!」





砂時計に近づくも阻まれる。