寺院に響く…。不気味な音が…。






ガタン!ガタガタ!





少女が一人必死に走る…。





「ついてくんな!馬鹿!」





「馬鹿?!馬鹿とは失敬な!エリー様は言葉遣いから習われるべきですな…。」






「羊のくせにな゛まいき!」





ガタガタ!と体を動かし夜中に追いかける執事ならぬ下半身羊に角のあるガーゴイル。





「羊ともうされましたか?!ひどい…。気にしてるのに。」






おいおいと泣き出す羊。





「わかったから。パンごめんね。」






石は涙は出ない…。






腕を捕まれる。
「さぁ…。お勉強ですぞ。」






「いやぁ~ん!パンの嘘つき。」






少女は廊下で叫び、石はガタガタ音をたてて歩く。





夜の寺院に響く不気味な音は毎夜繰り返されていた。