また、泣きそうになった。
視界がぼやける。
あと少ししか一緒にいられないのに、こんなに泣かれたら嫌だよね……。
なのに、頭を撫でてくれた。
どうして先生は、こんなに私を落ち着かせるのが上手なんだろう。
「……俺は、菫の外見を好きになった訳じゃない。
大人っぽい格好をしたからって、大人にはなれないだろ。
ありのままの菫が、俺の好みなんだから」
先生は優しく私を撫でながら、話し続けた。
「菫は俺の、どこが好きになったんだ?
俺は話したけど、まだ聞かせてもらってないぞ」
……そうでした。
なんだか凄く恥ずかしい。
でも、伝えなくちゃ。
「……あのね。
先生っていつも冗談ばっかりでいい加減そうなのにツッコミが厳しいよね。
私の夢を片っ端からぶち壊してくれる悪趣味なところもあるんだけど」
「……俺の悪口か?」
先生、ちょっとムッとしてるけど、最後までしゃべらせて。



