「やけに静かだな。
まさか、車酔いか!?
吐くならトイレへ連れてくぞ」
……先生。
最後まで私はそんな扱いですか……。
「何かまた、湿っぽいことでも考えてたんだろ?
『仲良し姉妹の温泉旅行』から帰ってくることになってるんだから、そんな顔してちゃまずいぞ」
田舎道の路側帯に停められたパジェロ。
先生が心配そうに私を見ていた。
「大丈夫。
ちゃんと……ちゃんと笑って家に帰るから」
先生の顔を見ていたら。
また、何故か涙が流れてきた。
「菫と一緒にいられて、楽しかった。
しばらくは会えないけど、いつだってお前のことを考えてるよ。
ちゃんと勉強してるのか。
元気でいるのか。
友達とうまくやってるか。
悪い虫に狙われていないか、なんてね」
そんな事を言われたら、泣き笑いになっちゃう。



