帰り支度を整えて、先生の車に乗せられた。
しばらく、このお家には来られないんだと思ったら、ちょっと寂しくなった。
ちなみに、マイ歯ブラシを置いていくのは、私のささやかな虫除けのつもり。
「さ、行くぞ」
車の中は、やっぱり先生好みの洋楽が流れていたけど、だんだん私もそれがお気に入りになりつつある。
会話のジャマにならないのがいいかも。
「先生、どこ行くの?」
「着いてからのお楽しみ」
うーん、まだ謎か。
目的地がわからないまま、私は残り少ない時間を惜しむように、先生と話した。
「そういえば先生、私の誕生日調べてくれたの?」
「そんなものは簡単に分かるからな。
マル秘扱いの『生徒名簿』を教員は見ることができる」
「マル秘って、どんな秘密が載ってるの?」



