……信じられない気持ちのまま、先生の腕の中にいたら。
ポケットの中から、着うたが聞こえた。
「あ、お姉ちゃんだ」
先生に「出ろ」と促され。
「もしもし。
うん。
それがね、エイプリルフールの冗談だったの。
うん。
もうすぐ帰るよ
って、何?」
先生、自分を指差して電話を取り上げた。
「松本です。
先日はありがとうございました。
今日から、菫さんと結婚を前提にお付き合いさせていただきます」
せ……先生!
またいきなり直球勝負ですか!?
「あの時はああ言うしかありませんでした。
3月31日までは、私の生徒です。
しかも、菫さんの誕生日も3月31日。
青少年保護条例違反は十分、信用失墜行為に当たりますから」
先生、私の誕生日も知っていて、それで今日だったんだ……。



