先生観察日記



ダメだよ。


やっぱり、笑えなかった。


零れ落ちる涙を、抑えることができなかった。


こんなに大好きなのに。


気持ちを伝えることもできないまま、もう、会えなくなるなんて。


「泣くなよ」


先生の困惑した表情が、涙でぼやけた視界に入る。


最後まで、先生を困らせることしかできなかった。


また、涙が溢れる。


「……無理っ」


先生が立ち上がった。


大きな、いつもより冷たい手で、「よーしよしよしよしよし」してくれた。


いつも私をやる気モードにしてくれた手。


ずっと、忘れない。



私の卒業式は、

こうして終わった。