精霊達の棲家

時折喧嘩が始まる。
理由は常に些細なことから床拭き雑巾の投げ合い、何発か当たると愈々本気・ムキになる。
特に顔や頭に当たると猛烈に怒り出し、場合によっては取っ組み合い。
天井に泥水の雑巾跡が数か所、バケツは引っくり返り床はビショビショ。
熾烈なバトルの後、遠巻きに見ていた女子生徒の顔にそして服にも雑巾爆弾が炸裂した。
何人かが大泣きし教員室へ走った、やって来たのは赤ら顔の通称オコゼ。
烈火の如く怒り出したオコゼは、
「誰(首謀者)がやった、前に出ろ!!」
と怒鳴るが、その勢いに押され皆沈黙。
更に激昂したオコゼは濡れ具合や激戦跡の激しい四人の首根っこを掴み、教壇の前へ引き出した。
当然のことながら、そこに「私」も居た。
この四人はほぼ常習犯、叱られ怒られている中には必ずと言っていい程この四人の誰かの顔があった。
当世鉄拳制裁は珍しい事ではなかった。
何度か喰らったが、その時の痛さは今も懐かしく記憶に残る。