春の息吹とともに旺盛な緑の生命力が地を覆う‘雑草’の狭間の中にナズナ・母子草・シオン・カタバミ・ほとけのざ・シャガの群落・蔓日々草といった定番の花達に混じってやつれた蓮華草や、種子を目一杯孕み重たげな鞘が折り重なるように倒れている菜の花が遊歩道の傍らを埋めている。
名も知らぬ小さな花が先を争う様に咲き始める。
畑の脇に水が浸み出している粘土層の一角がある。
地元の人が「圧し水」と称するその場所は、日照りが続いた時でも水が浸み出し、周辺が湿潤に保たれている。
畑を開墾する為に斜面を削った折、その事に気付いたもので延長20㍍近く層を成している。
層に沿って金魚・おたまじゃくし・ミズスマシ・ゲンゴロウ等水生生物や布袋草が繁茂する池を造り、隣に水生植物のアヤメ・カキツバタ・花菖蒲が青・白・青白の斑・ぼかしが彩りを添える湿地帯、更に野鳥たちの水場にもなっているバードバス、時折目の当たりに野鳥の水浴びを見る事が出来る。