週末に繰り返される‘ものづくり’や‘スローライフ’の里山暮らしに没頭していた。
一方で、生活の糧である本業は、勤め人の宿命でもある終末期を無為に過ごしていた。
自身の価値観やアイデンティティ、業績・貢献度や達成感・反面無力感等自意識の岐路に差し掛かっていた。
どちらが実像でどちらが虚像か双方が相俟って、転機を模索していた。
辞表を提出したのはそれから間も無くだった。
明日から存分に好きな事に没頭できる。
大いなる期待感と遊び心のコラボに胸を膨らませていた。
初夏は雑草・木々・竹の類が、旺盛な生命力で他を圧する。
五月は山菜が最も豊富な時期である。
例年連休中には、親族・友人知人或いは子供達の友人等との山菜三昧と大山千枚田オーナーの田植えのイベントがある。
ウド・アシタバ・コゴミ・タラノメ・セリ・蕗・山三つ葉・コシアブラ・カンゾウ・フキ・ハリギリ・ノビル等兎に角品数が多い。