少女の回想が終わった所で、俺は足へと手を伸ばした。 もうすぐ、やっと。 悲願が達成する。 その想いで、指先が震える。 気のせいか、視界も歪んでいる気さえする。 あと数センチも無い。 そんな時に、声が聞こえた。 「拾っちゃ駄目だよ」 すぐ側から、何だか聞き馴染んだ声だ。 その声で、一旦体を起こした。 何故だか急に、怖くなったから。 理由なんて解らない。だけど、 たった一声で、俺は少女よりも、 その声の方を信じなければと思った。