彼女の両親も、貼り紙を一緒に見ていた、恐らく友達も。
そしてあの人も。
段々と時間の長くなる、彼女の記憶。
出てくるどの人も、すでにもう居ないんだろう。
どれだけの時間、探し続けていたんだろうか。
もうすぐだから。
見つかればきっと、会えるから。
そういえば昼休みに、こんな会話もした。
「もし憑いているとしても、
それは夢に、なのかもしれませんしね」
「夢、か……」
「だから起きている間は見えない、と。
そういう訳なんで、
ちょっと寝てみてくださいよ」
「……無理だろ」
そんなやり取りだったけど、
彼女の記憶を見ている間、
これも夢を見ている状態なんだったら、
1時間もいっしょにいれば、
三枝も何かに気づいたのかもしれない。
今となっては、どうでもいいけど。
残る足を見つけようと、
俺は早めに眠る事にした。



