見えないモノと、指の銃。


思い返してみると、
最初に見た、あの帰る風景。

あれは、祭りの日、
家に帰る途中だったんじゃないだろうか。


花火を楽しみに思う少女。
その次に見たのは、祭りを告げる手書きの貼り紙。それを誰かと見ている。


それの後には、なんでもない日常の光景。
だけどいつも隣には誰かが居て、温かい手がある。

その手と自分の手とを繋げば、何度でも幸せになれる。

彼女はきっと、相手の事が、とてつもなく好きなんだろう。




あんなに楽しみにしているのに、
肝心の花火を見た記憶は見えない。

ひたすらに、遡っていくばかりだ。


もしかすると、家に帰る途中に、何かがあった?

手足を探して、拾わなければいけない、
花火を見る事も、何も続きが無くなる事が。


花火を見れなかった事が心残りで、
ずっと探し続けていた。


だけど動けなくて、見つけられなかった?

それを俺が見つけて。

このまま手足が揃ったなら、
彼女を喜ばせる事が出来るだろうか。

とっくの昔に終わってしまった、
その花火を見る事は出来なくても、
あの手の人の元に、歩いていく事はできないだろうか。

協力出来るなら、してやりたい。
そう思った。

怖い事など、何も無い。