見えないモノと、指の銃。


願い通りに、何事もなく1日が過ぎ。
帰り際に、ためしに三枝に聞いてみた。

「なあ、俺、何か変なのついたりしてないか?」

「いつもついてますよ」

「…………。
……そうじゃなくて」


俺の周りに何か浮かんでいるらしい事は知っている。

だけどそうじゃなくて、
何かいつもと違いはしないかと尋ねた。


「ん、そうですね……」

頭の天辺から足先まで、三枝は俺をじっくりと眺めた。

もちろん顔にも視線は向けられるが、
俺も彼を見ているにも関わらず、
それが合わさる事は無かった。

それも、俺の顔が見えないせいなんだろう。

相手の視界では、一体俺はどんな風に映っているんだろうか。



2分ほどかけて、眺め尽くした後、
ようやく三枝は口を開いた。

「特に何もありませんよ」

なら、やっぱり気のせいだろう。

「そうか」

ほっと息を吐き、学校を出た。