「アレ?って、何?」 だけれど、やっぱりか。 俺にしか見えないんだな。 そう思ってまた、視線を萩原から道路に戻した。 「……あれ?」 思わず俺は、気の抜けた声を出した。 さっきまであったはずの腕が、どこにも見当たらなかったからだ。 「どうした?」 萩原は変わらず不思議そうだ。 「いや、見間違いだった」 「またかよー」 疲れてんの?と、聞いてくる彼に曖昧に笑って返し、学校へ向かった。 きっと気のせい、だ。そうであってくれ。 昨日に引き続きそう願った。