「なんなの?あれ?よい子なの?」 気の抜けた声でそう言う萩原。 その言葉に安心したのか、 物置の中にいた他の皆も外へ出てきた。 だけれど誰も、教室の外へと出ようとはしない。 そりゃそうだろう。 とりあえず、俺は窓に手をかけてみた。 鍵もスムーズに開けられるし、 窓自体の滑りもいい。 外の空気と一緒に、 どこかの運動部員の声も流れ込んできた。 そこでようやく、全員の緊張が解れた。 「……じゃあ、帰るか?」 誰かの言葉に頷く。