見えないモノと、指の銃。



バクバクいう心臓を抑えながら、
黒い奴の向かう先を見守る。

出来ればこのまま、出て行けばいいのに。

そんな事を思いながら。


なのに数秒経っても、動かないままだ。

ロッカーに手を挟みでもしたんだろうか。
それで痛がってるとかだったら笑えるのに。

保健室は校舎の逆端だから。
頼むから、出て行ってくれよ。

そんな俺の願いも空しく、
頭上に視線を感じた。

目線を上へ向けると、
そこにはいくつもの、目が。

黒い塊にあって、俺を見ていた。