細い、恐らく手のような物が伸び、 それが誰かの腕を捕まえる。 掴まれた腕は、 吸い込まれたのか包み込まれたのか、 その黒に飲み込まれていった。 向こうの、近くの級友も、 こっち側の俺たちも、 ただ見ているだけしかできなかった。 数秒で、その姿は見えなくなった。 飲み込まれた生徒も、 飲み込んだ黒い塊も。 どこかへと姿を消した。